第8代 会 長 木 村 公 一 (令和5年度〜)

 令和5年度 会長あいさつ

「子どもたちの夢をはぐくみ 学校経営に主体的に参画する事務職員」

 私たち埼玉県東部公立小中学校事務研究協議会のスローガンです。

 埼玉県東部公立小中学校事務研究協議会(東部事務研)は、埼玉県教育局東部教育事務所管内15市町の全公立小中学校、義務教育学校(284校)の事務職員で構成されています。学校事務領域を中心とした研究を通じて「学校事務職員及び共同学校事務室の果たすべき役割の明確化・共有化を目指し、信頼される職、存在感ある職、そして社会により貢献できる職の確立」を目標に活動しています。

 近年全世界にさまざまな影響を与えた新型コロナウイルス感染症も、インフルエンザ相当の対応へと変わり、コロナ以前へと戻りつつあります。

 このコロナ禍で学校生活にとても大きな変化をもたらしたのは、GIGAスクール構想の急速な実施と定着でした。コロナ前の令和3年に中央教育審議会が行った答申「「令和の日本型学校教育」の構築を目指して〜すべての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現〜」の中で、ICTの利活用は必要不可欠とされていましたが、感染防御の必要に迫られて児童生徒一人一台の端末の支給や、校内LANの整備が急激に進み、学校と自宅をつなぐオンライン授業などでICT化のスピードが加速しました。学校事務職員においても、書類への押印の見直しなども相まって、事務処理の電子化が積極的に進められています。このような状況から東部事務研では、令和4年度より「学校事務のICTとは」をテーマに研究しています。この研究にあわせて研修や広報活動も行われています。東部事務研において従前から活用されてきた知識共有のための情報ツール「J−BOX」もICTへの取り組みに寄与しています。

 東部事務研では「総会・全体研修会」「ビギナーズ研修」「学校事務職員研修会」「研究大会」等の主催行事を行っています。主催行事・諸会議についてはこれからも、参集の良さ、オンラインの良さをはかりながら行っていきます。

 東部事務研が管内の市町をつなぐ役割を担い、会員全員で東部の学校事務職員の歩みを進めることができればと考えています。   

   (C)埼玉県東部公立小中学校事務研究協議会o          

     

 


第7代 会 長 岡  田  節  子 (平成30年度〜令和4年度)

 令和元年度 会長あいさつ

会員の皆様には、日頃から温かい御支援・御協力を頂き、心より感謝申し上げます。

平成31年1月25日、中央教育審議会は、「新しい時代の教育に向けた持続可能な学校指導・運営体制の構築のための学校における働き方改革に関する総合的な方策について」を答申しました。その中では、『今後、学校における働き方改革を確実に進めるためには、教師一人一人や学校の取組も重要だが、何よりも文部科学省及び都道府県教育委員会、市町村教育委員会等が今以上に本気で取り組む必要がある。特に、文部科学省には働き方改革に必要な制度改正や教職員定数の改善はもちろんのこと、学校と社会の連携の起点・つなぎ役としての機能を十二分に果たすことを求めたい。』とあります。

一方、埼玉県では、令和元年9月24日「学校における働き方改革基本方針」(令和元年9月24日〜令和4年3月31日)が策定されました。小松教育長のメッセージには、基本方針は、県教育委員会が、学校における働き方改革を推進する上で取り組むべき道筋を示したものであり、着実に実施し、現場の最前線である学校、そこで教育活動に当たっている教職員を全力でバックアップするとあります。また、市町村教育委員会に対し、同様の「基本方針」の策定を促すことにより、県と市町村が協力して全県において「学校における働き方改革』を推進していくとあり、「小・中学校における目標達成に向けた四つの視点と主な取組(詳細)」では、誰が(県・市町村・学校)が何を(取組内容)するべきか、詳細に記されています。

このような国や県の動きも踏まえ、本会では、「業務改善」をテーマとした3年次の研究活動を行ってまいりました。三年間の研究活動の初年度は、事務職員が財務等の専門性を生かし、学校現場における業務改善を主導的に進めることを通して、学校運営にかかわる枠組みを「業務改善マネージャー」とし、提案を行いました。昨年度は、これを掘り下げて理論化するため、三つの仮説を立てて、実践例を紹介し成果の検証を行いました。そして、今年度は、@答申を踏まえる、A学校の業務改善を段階ごとに論じる、B事務職員の視点に焦点を当てる、という三つの方針を立てて研究を進めてまいりました。三年間の研究活動の総まとめとして、業務改善マネージャーについて論じ、業務改善を通して変えることができることについて展望します。会場で行うカエル会議にも御期待ください。

本研究は、業務改善を通じて学校経営により参画することを目指しております。事務をつかさどる職として、学校全体を見渡し、課題を発見し解決するなど、事務機能を強化することは、学校の教育力向上に必ずや寄与できるものと考えます。そして、学校現場において、その効果が実感されるようになれば幸いです。

最後になりますが、本研究大会を開催するにあたり、東部教育事務所、春日部市教育委員会、その他関係機関の皆様に温かい御支援・御協力を頂きました。心より御礼申し上げるとともに、今後も御指導賜りますようお願いいたします。


   平成30年度 会長あいさつ

 日頃より、会員の皆さまには、本会の活動や運営にご支援・ご協力をいただきありがとうございます。今年度より、会長を拝命いたしました、久喜市立青葉小学校の岡田でございます。至らない点ばかりですが、「日々成長!」をモットーに努力してまいります。

さて、学校事務職員の職務が「事務をつかさどる」になって1年が経ちました。この1年で、皆さまの意識や職務内容に変化はありましたでしょうか?本会といたしましても、昨年12月の研究大会の折に「緊急アピール」を発出させていただきましたが、個人が、主体的・積極的に学校運営へ参画するとともに、共同実施等を活用して、組織的に事務職員の職の指定や処務規程等の見直しに取り組むことが、各市町の制度上の改善につながり、事務機能を強化して学校の教育力を向上させ、学びの実現を支援することにつながるとあります。実際に、共同実施組織から案を出し、規定を整備して4月1日から施行された市もあります。私たち事務職員の積極的な取り組みが、行政を動かした好事例ではないでしょうか。

 次に、今年6月29日、働き方改革法が参院本会議で可決成立し、7月6日には、「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」が公布されました。労働時間規制の強化や緩和、正社員と非正社員の格差是正など、様々なメニューが盛り込まれており、働く時間の長さはもちろん、休み方、健康、賃金、企業経営などに大きく影響する内容となっています。埼玉県におきましても「ワーク・ライフ・バランス推進期間」の設定や『県内一斉ノー残業デー』の実施、「年次休暇の積極的取得」
などの取組が行われ、「業務改善推進コーディネーター研修会」が開催されるなど積極的な取り組みがされています。

そのような動きの中で、本会研究部では「業務改善」をテーマとした研究活動(2年次)を行っています。昨年度は、事務職員が財務等の専門性を活かし、学校現場における業務改善を主導的に進めることを通して、学校運営にかかわる枠組みを「業務改善マネージャー」とし、提案を行いました。今年度は、実際に業務改善を行い、その実践例を紹介し、成果の検証を行います。12月11日の研究大会にご期待ください。                                                                  

                                     

第6代 会 長 櫻 井 恵 美 子 (平成24年度〜29年度)

 平成29年度 会長あいさつ


 
日ごろより、会員の皆様には、本会の活動や運営に御支援・御協力をいただきありがとうございます。

さて、平成29年度は、公立義務諸学校の学級編成及び教職員定数の標準に関する法律等の一部を改正する法律が成立するという明るいニュースで幕開けしました。

学校事務職員に関することでは、

@   学校教育法の事務職員の職務に関する部分が、これまでの「事務に従事する」「事

務をつかさどる」に改正
A地方教育行政法 共同実施を行う共同学校事務室の設置を明記
B義務教育定数標準法 定数の加配事由に「共同学校事務室」が置かれていることを追加

の3つが挙げられます。今後も、平成27年の中央教育審議会3答申を受け策定された「次世代の学校・地域創生プラン」に沿って、様々な教育改革が進行していくものと考えられます。

国レベルでは、このように大きな動きがあったところでありますが、県レベルでも、今年4月から、共同実施のリーダーに諸手当認定等に関する専決権が付与されることになり、東部の行田・久喜を含め、県内で6つの市町が先行して、これを導入しているとのことです。

このように、学校事務職員を取り巻く法的状況が大きく変わろうとしており、権限と責任の伴った職へ、そして、より主体的に校務運営に参画し、学校の事務機能を強化することが求められています。

そのような中、本会では、特に「学校現場の業務の適正化に向けて」が通知されたことを受け、「業務改善」が事務職員の課題と捉え、研究に着手することになりました。研究部が、すでに主体的・意欲的に活動を開始しています。

また、例年、全体的事業については研究活動と関連づけるよう計画しており、まず今年度は、5月の全体研修会において、文部科学省視学委員の貝ノ瀬滋先生をお招きし、新しい教育改革について総論的なお話をいただきました。次の10月の研修会では、文部科学省業務改善アドバイザーの妹尾昌俊先生をお招きし、「業務改善」に関する基本的なことや実践事例等を学ぶ機会にしたいと考えております。そして12月の研究大会では、新しいテーマでの研究初年度としての成果を発表させていただく予定です。会員の皆様には、新しい制度をさらに理解していただくとともに、今年度の研究への御理解・御協力をお願い申し上げます。

さらに、本会では、様々な専門部が熱心に活動しています。研究部は研究活動を、研修部は全体的事業(研修会等)の運営を、広報部は広報紙の発行やホームページの運営を担当しています。知識共有部は、会員専用サイトJ-BOXの運営を通して知識や情報の共有化に努めています。総務部は財政面や文書等最も基本となる部分を支えてくれています。若い理事が多い中ではありますが、どの部も互いに磨き合い高め合うことを目指し、主体的・意欲的に活動しています。会員の皆様には温かい御支援をお願いいたします。
 最後に、東部教育事務所や管内市町教育委員会等関係諸機関の皆様には、日頃から本会の活動に対しまして、温かい御支援・御協力をいただいておりますことに深く感謝申し上げます。平成29年度も、引き続きよろしくお願いいたします。

平成28年度 会長あいさつ

 社会が大きく変化する中、学校の抱える課題の複雑化・多様化、また地域が抱える課題など、教育を取り巻く課題が数多く取り上げられています。中央教育審議会では、これらの課題を克服するために、昨年12月「チームとしての学校の在り方と今後の改善方策について」をはじめ、三つの答申を取りまとめました。それを受けた今後の法制化の動きを注視するとともに、私たち事務職員も、社会の変化に対応していく必要性を感じているところです。

そのような中、本県では、平成24年に県教委から共同実施に関する方針が示されて以後、現在も引き続き共同実施導入が促進されています。今年度の県内の共同実施加配も、昨年度の18名から20名へと増員されているとのことです。

そして、現在の東部管内の共同実施の状況ですが、15市町すべてのところで共同実施に取り組むようになってきております。これまでの導入促進の段階から、そろそろ質的な充実へと移行しなければならないのでは、と考えております。

なお、共同実施につきましては、「チーム学校」の答申の中でも、さらにそれを受けて文部科学省が策定した「次世代の学校・地域創世プラン」(馳プラン)においても、共同実施組織を法令上明確化することが触れられており、つい先日通知された文部科学省タスクフォース報告「学校現場における業務の適正化に向けて」において、共同実施組織を教育委員会の下部組織として位置づけることを明言しています。

さらにその中で、給食費等の学校徴収金業務を学校の設置者の業務とすること等が挙げられており、このことなどは正に共同実施組織と教育委員会が連携して取り組むべき課題であると思われます。

また、学校のマネジメント機能強化のため、事務体制を強化する必要があるとしており、共同実施のほか、職務規定の見直しや配置の充実、新たな研修プログラムの実施等、事務職員の果たす役割に期待がされています。

国レベルだけでなく、本県の学校事務職員制度に関しては、さらなる動きもあるように予測されます。

そこで、今年度は、チーム学校構想とはどのようなものなのか、特にその中における事務職員の果たすべき役割はどのようなことなのか、研究や研修会を行い、皆様とともに考え、さらなる将来像の具現化を図ってまいりたいと思っております。

 本会では研究・研修活動が事業の中心ではありますが、広報活動や知識共有活動にも意欲的に取り組んでいます。そして、それらの活動を総務部が財政面・庶務面でしっかりと支えてくれています。今年度も互いに磨き合い高め合うような事務研を目指して活動してまいります。皆様のご理解・ご協力をよろしくお願いいたします。

平成27年度 会長あいさつ

 現在社会状況の変化が著しく、今後の変化は過去とは比べものにならないほど加速度のついたものになると予測されております。本県の学校事務職員の働き方をとっても、県費事務システムや共同実施等の導入により大きく変化しております。特に昨年度は、埼玉県教育委員会の方針により、学校事務職員から教育事務所への異動が行われるようになりました。また、事務職員も県教委の優秀な教職員表彰の対象になるなど、大きな変化がありました。
 さらに、これからは、制度の変化に加え、私たち学校事務職員の果たす役割が質的にも量的にも変化しなければならない方向になっているようです。
 例ば、教育再生実行会議第七次 提言を例に考えてみると、教師が教育活動に専念できる環境を整備するため、事務職員の充実を図ることはもとより、「事務長や事務担当の副校長等への登用など事務職員のキャリアパスの明確化を図る」ことにも触れています。さらには「事務職員」という名称の変更を行い、学校運営事務の統括者の制度上の位置づけや職務内容等の明確化も同会議で検討されるようです。単なる事務処理屋から、様々な学校教育への貢献を主目的としての脱皮を急がなければならない時機かもしれません。
 そのような中、本会では、活動目標を「学校職員の将来像を模索し、信頼される職、存在感のある職、そして学校教育により貢献できる職の確立を目標に活動を行う」と定め、「学校事務職員の将来像を考える」を研究テーマに4年次の研究を行ってまいります。昨年度の防災に関する研究を踏まえ、今年度は「リスクマネジメント」に視点を当てて、将来像をより具現化できるような研究を行います。

 また、研究活動のほか、各研修会・研究大会の運営を研修部が、庶務や財政面は総務部が担い、広報活動や知識共有活動にも意欲的に取り組んでまいります。事務職員の全体的な資質の向上・発展、さらには公教育への貢献のため会員の皆様のより一層の御協力をお願い申し上げます。

平成26年度 会長あいさつ

 近年の社会状況は常に変動し複雑化しております。このような状況の下、学校事務職員が、いかに学校環境の中に主体的に溶け込み、自己変革をしながら、社会に位置づいていけるかが大きな課題であるように思われます。
 このような中、本会においては、事務職員の資質の向上を図り、社会、とりわけ学校教育にその効果を還元し寄与するということを基本に置きながら研究を行っております。
 本会では現在「学校事務職員の将来像を考える」というテーマで研究を行っており、今年度は3年次となります。
 平成24年度〜25年度は「学校事務の共同実施」について研究を行ってまいりました。平成24年度は、共同実施の基本的なことや導入に至るまでの経緯について、平成25年度は、東部管内の共同実施の実例を挙げ、理論的・実践的な研究を行い、将来像を提案してまいりました。共同実施については、今後も引き続き必要な情報の収集および提供に努めてまいりたいと思います。
 さて、昨年度は東部管内でも竜巻等の被害に見舞われ、災害はどこにでも起こり得るということを再認識させられました。各学校では、自然災害や不審者等対応、様々な非常時への備えを整えていることとは思いますが、それぞれの事務職員・学校・地域によって状況は様々であり、非常時の事務職員の役割については、課題の多いところであります。
 そこで今年度は「防災の取組や災害時における学校事務職員の果たすべき役割」について研究を行い、視点を変えて研究してまいります。
 まずは、私たち学校事務職員が共通して対応しなければならないこと、また、学校内において事務職員だからこそできることを模索してまいります。会員の皆様には、今年度も研究活動への御理解・御協力をお願い申し上げます。
 また、本会では、研究活動を担っている研究部のほかにも様々な専門部が活躍しています。広報部は広報紙の発行を行ったり、ホームページの運営を担当しています。知識共有部は、J-BOXの運営を通して知識や情報の共有化に努めています。研修部は本会全体的事業の運営を担っており、総務部は財政面や文書等最も基本となる部分を支えてくれています。若い理事が多い中ではありますが、どの部も主体的・意欲的に活動しています。会員の皆様には温かい御支援をお願いいたします。
 最後に、東部教育事務所や管内市町教育委員会等関係諸機関の皆様には、日頃から本会の活動に対しまして、温かい御支援・御協力をいただいておりますことに深く感謝申し上げます。平成26年度も、引き続きよろしくお願いいたします。

平成25年度 会長あいさつ

 本会会員の皆様、東部教育事務所を始め関係諸機関の皆様には、日頃から本会の活動に対しまして、温かい御支援・御協力をいただいておりますことに、深く感謝申し上げます。
 現在社会状況が刻々と変化する中、私たち学校事務職員を取り巻く環境も、県費事務の電子化、新たな研修制度・昇任制度、共同実施の導入、世代交代等々、大きく変化しております。
 
そのような中、特に、平成24年3月、県教委から「埼玉県公立小・中学校等事務の共同実施に関する方針」が示されたことを受け、各地においては、かねてから共同実施に取り組んでいる市町に加え、今年度から新たに取り組みを始めるところ、若しくは導入に向けて準備を進めているところ等様々に対応がなされているものと思われます。共同実施加配も、県内ではこれまで10名であったところ、今年度は15名と大幅に増員され、県教委の姿勢が窺えるところです。そして、共同実施が学校管理規則に規定されたところ、関係の事務職員に兼務発令が県教委よりなされたところもあり、公式な機関として着実に位置付きつつあると言えます。
 
昨年度本会では、「これからの学校事務職員像について」をテーマに、共同実施に関する基本的なことを研究し、研究大会で発表いたしました。また他の全体的事業についても全て「共同実施」をテーマとした内容で開催させていただきましたが、どの会にも多くの皆様のご参加をいただき、改めて、「共同実施」が会員の皆様の関心事ではないかということを感じております。共同実施に関しては、今年度も引き続き情報の収集および提供に努めてまいりたいと考えております。
 
今年度本会の研究活動は、「これからの学校事務職員像について」二年次の研究となります。会員の皆様のニーズに応えるべく、共同実施について各市町での実践や成果等を中心に、さらに発展させた形での研究を進めております。
 
また特に今年度は、研究部が「東京都における共同実施」を、研修部が「県立学校における学校事務の状況」を現地に赴いて研修・研究し、研究大会において皆様に紹介する予定です。これからの学校事務職員像について、会員の皆様とともに考えていければ幸いに思います。
 
一方、特にここ数年は世代交代が著しく、若い学校事務職員へのノウハウの継承が大きな課題となっており、事務研においても同様の課題を抱えていると認識しております。本会においては、会員の皆様のご支援・ご協力をいただき、情報や知識の共有を図り、様々なことを学びながら活動をしていけることを目指しております。事務研活動によって、私たち事務職員が研鑽を積み互いに磨き合い、本会の目的である「資質向上を図るとともに教育活動に寄与する」ことが達成できるよう努力してまいりたいと思っております。皆様の御理解・御協力をよろしくお願いいたします。

平成24年度 会長あいさつ

 教育事務所の再編に伴い、北埼玉地区と埼葛地区の事務研を統合し本会が発足して13年が経ちました。その間、本会は、関係諸機関との良好な協力関係を築きながら、充実した研究・研修活動等を推進し、広く情報発信も行ってきました。そのような中、今年度会長を務めさせていただくことになり、身の引き締まる思いがしております。先輩方が築き上げた伝統を守りつつ、事務職員を取り巻く多様な変化への対応に努めながら、本会の運営に当たって参りたいと思います。会員の皆様の御支援、御協力をお願いいたします。

さて、今年度は新たな県費事務システムへの移行、平成25年4月を目途に県教委が導入を推進している共同実施に向けた準備等、大きな変化の年になると思われます。さらに、昨年度は県教委により新任事務主任研修が開催されましたが、今年度は新任事務主査研修も新設されます。

また、国レベルでは、これまで事務職員の目的加配はいわゆる共同実施加配のみでありましたが、今年度はコミュニティスクールにおけるマネジメント力強化のための研究を目的とする事務職員の加配が全国で100名分予算化されました。どちらも事務機能の強化という点が共通点であるようです。

このように、私たちを取り巻く環境が大きく変化しており、それぞれへの対応を求められるとは思いますが、中でも喫緊の課題は共同実施であると考えております。制度導入の主体である県教委・市町村教委とともに、実践の主体である私たち事務職員も意欲的・効果的に関わっていかなければならない課題であります。

本会では、平成14年度〜16年度を始め、過去数年度に亘って共同実施に関する研究を行ってまいりました。それと平行して、管内数地区において、共同実施の取組が行われ、一定の成果を上げてきておりますが、近年新規採用者の増加が著しく、共同実施に至る経緯を知らない会員も多くなっております。

そこで今年度は、改めて共同実施に関して基本的な部分から研究を行い、会員に対して情報提供を行ってまいります。このことに関しては、事務職員の中にも、未だ様々な考え方があるようですが、県教委の方針を受け、制度導入の前提に立ちながら、真に有効な取組が各地でなされるよう研究活動を行い、情報提供していくことが研究団体である本会の使命であると考えております。

皆様の御理解、御協力をよろしくお願いいたします



 第5代 会 長 田 中 憲 一 (平成22年度〜23年度)

 この度、東部公立小中学校事務研究協議会の会長になりました春日部中野中の田中でございます。墳崎前会長の後で大変重責を感じております。

 さて、今年度の東部事務研は、「子どもたちのために、学校の核となる事務職員」を合い言葉に活動に取り組みます。教育目標の達成のために、学校運営組織はどうあるべきか、学校事務組織はどうあるべきかを会員の皆様とともに考えてまいります。

具体的には、

@コンセプトの追求 : 真に必要とされる学校事務像の確立。

A信頼される職   : 教育に貢献できる、質の高い学校事務職員。

B生きがいの発見  : やりがいと生きがいと達成感のある学校事務の追求です。

 これらの活動目標を支えるための5つの柱、さらには、5つの重点努力事項を定め活動します。特に力を入れたいのは柱の2つ目、研修会、研究大会の成功に向けての取組です。会員の皆様の多くの参加が不可欠であり、活発な意見交換があってこそ「成功」だと思います。皆様のご協力をお願いいたします。


 第4代 会 長 墳 崎 克 一 (平成20年度〜21年度)

 平成20年3月28日、文部科学省は新学習指導要領を告示し、各都道府県に通知しました。「生きる力」をはぐくむという理念が目標として示され、その具体的な手立てとしては、授業時数の増加や、新たに「言語活動の充実」等が示され、小学校が23年4月から、中学校が24年4月から完全実施となる予定です。私たちは今10年に一度の大変革の時に立っていると言えます。新学習指導要領についての理解を深めつつ、教育に資する事務職員とはいかなるものかを考えなければならないところにいます。

 しかし、現状の学校現場は、組織改革が遅々として進まないなか、自主性・自立性の確立、学校裁量権限の拡大、特色ある教育、地域との連携など、次々と求められる課題の対応に追われ、多忙感と疲弊感が増して、一歩間違えば活力を失いかねない状況にあると言えます。国は調査活動を実施し、教員の負担軽減のための事務処理体制の整備等の取り組みも始めていますが、現実の学校現場と意識の乖離は否定できない状況です。

 学校は直接指導を行う教員のみで成り立つものではありません。直接教育部門と教育を側面的に支援する事務部門とが組織的に連携してはじめて機能します。また、グローバル化、ICT化の進んだ今日、私たちも、従来の職務領域論の枠の中にいたのでは学校と社会のニーズに答えることができず、時代遅れの遺物として退場を迫られることにもなりかねません。変化を感じ、変化を受け入れ、変化に柔軟に対応することが今求められています。これまでのように、黙々と仕事をする「影の人」あるいは「縁の下の力持ち」としての評価ではなく、立ち位置を変え、学校にいる唯一の行政職員として、マネジメントスタッフとしての評価を得ていく必要があります。

 東部事務研は、そのための研究の場であり、情報交換の場であり、相互支援の場であります。会員一人ひとりが、学校事務という職務のなかで人生の意義と目的、そしてやりがいと生きがいをみつけ、学校事務職員であることに誇りを持って働くことのできる環境づくりを目指して今年度の事業を進めてまいります


(C)埼玉県東部公立小中学校事務研究協議会